フリーランスの編集ライターの僕が「実はちょっとヘコむ言葉」(プライベート編)

周りから言われて地味にグサっとくる言葉

フリーランスの仕事は孤独だ。いろんなところと仕事をしていると人間関係が複雑な割に、同僚などいないので相談するところがない。プライベートでも友人からしたら半分「何をやっているのかわからない人」なので、抱えている苦労なんてわかっちゃもらえない。そんな中では相手に決して悪気はなくても、ちょっとグサッと来る言葉を喰らうこともある。ここでは、そんな言葉の一部を紹介しながら冷静なツッコミを入れて参りたい。なお、これは心の中でじっと思っているだけのネタで、誰かを攻撃するつもりは一切ないので、笑い話だと思って爽やかな気持ちで読んで欲しい。



1.「好きなことができてていいね〜」

仕事にやりがいを感じられて楽しいというのは淀みのない真実なんだけど、お客さんがある仕事については、伝えたい側と読む側の間に立って、いかに良い効果を生み出すかが僕らの仕事なので決して「自由に好きなこと」だけじゃなく、むしろ神経を擦り減らして苦しいことの方が多い。モノを書くとか、モノを編むというのは趣味の延長線上だと思っている人が一定数いるけど、あくまでもビジネスなので「好きなこと」ばかりやっていても成長はないと思っている。

2.「へぇ〜、そんな仕事もしてるんだ〜」

これは場面限定で、プライベートで旅行なんかをしている時に言われて傷付く言葉。ジャンルを問わずいろんな仕事をしていると、僕の行動を何でもかんでも仕事だと思っている人は少なくない。だから、例えば動物園にいて友人からLINEなんかが来た時に「いまパンダ撮ってるんだよ」って返事をすると、「いろんな仕事してるんだね〜」と勝手に解釈されてしまう。ただでさえ生活と仕事がシームレスに近いので、平日の休日中にそんなこと言われると、働かないとマズいかなぁって気分に襲われる一言である。

3.「君は会社員ってタイプじゃないもんね」

きっと、これは相手からすると「組織という枠の中に収まらない人間」という褒め言葉の類なんだと思う。でも、この先、絶対に会社員に戻らないという確証は僕本人の中にない(例えば、30年後にはマンションの雇われ管理人とかをやっているかもしれない)ので、まるで組織不適合者かのように思われているかのようでなかなか痛い。

4.「フリーは上司がいないからいいよね」

フリーは上司がいない。これは大いなる間違いで、請負仕事が主体の働き方だったりすると、クライアントの担当者がみんな上司みたいなものだ。もちろん「ビジネスパートナー」という関わりではあるけど、10社と取り引きしていれば10人の上司と直接やり合っているかのようで、それぞれ個性の異なる人々と円滑にコミュニケーションを取れないと仕事を継続していかれない。よく「会社員できない奴にはフリーは無理」なんて言うけど、それってこういうことを言うんだと思う。

5.「週末ゆっくり休んでね」

フリーの仕事に土曜も日曜もない。逆を言えば平日のスケジュールがすっぽりと空くこともある。だから受け止め方ひとつなんだけど、週末に取材や執筆がカチ込んでいる時にこれを言われるとなかなかテンションが下がるのである(笑)。



6.「ウチの会社が…」(←他人の会社のエグい愚痴)

他人の口から飛び出す会社の愚痴。こちらは組織特有のしがらみから離れてやっている身なので、他人の会社の悩みに対して親身になって心を重ねることができない。もちろん、そこそこ会社員を経験したので気持ちは理解できなくもないが、たぶん、今の立場でどんな言葉を言っても「君にはわからない」となって説得力がない。会社員とフリーをどっちもやってきた今の僕が出せるアドバイスといえば、「自分で自由にできる力があれば、嫌な会社なんかやめちゃって一人でやれば」という極めて冷たい一言くらいしかない。

7.「新しい本が出たら買うね!」

会社員の頃は月に一度以上のペースで担当本を出していたけど、一介のフリーランスが著者本を出すのはそんなに容易くないし、それは今の出版界を見たら、そのハードルはますます高くなっている。それに今では紙だけがメインフィールドではないから、象徴的な一点よりもひとつひとつの細かい仕事を見て欲しいと思ったりもする。

8.「仕事、がんばってね」

一番簡単で一番多い言葉で、シンプルゆえにこれが一番“効く”かもしれない。上からタスクが降ってくる会社員と違って、フリーランスは自分で仕事を作らなければならない。よって、常にがんばっていないと絶滅する(笑)。受験生とおんなじで、人から言われなくてもがんばっているのだ。一方で、安定したクライアントを幾つか持っていたとしてもプツンと空白ができることもあって、がんばってもがんばりようがない時があるのが我々みたいな仕事なのだ。

ま と め

以上、パッと思いつく8つの言葉を紹介した。ある意味、これは僕の“トリセツ(死語?)”なのかもしれない(笑)。

なお、僕はこんなこと言われてヘコむような軟弱者ではないので、もし過去に言ってしまった思い当たる節がある人も気にせずに今後も変わらず仲良くして欲しい(親しい人から嫌われるのが一番傷付くので)。

また、何か面白い言葉に気付いたら追加します。

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済など様々。これまでの経験値から「たとえわかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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