他人の秘密は背負いたくない…、僕がそう思う理由について

誰にだって秘密はある

少し前のこと、信頼を置いていた友人に“ある内緒の話”をしたら、後から人づてにその話が漏れていることを知った。確かに「秘密だよ」と言った覚えはないけれど、僕の知らないところでベラベラと話すような軽い話題ではない。そのことを彼を知る別の友人に話すと、その友人からは「あんな口の軽いやつに話すからだよ」と言われた。人の秘密を周りにバラす奴よりもそいつに秘密を話した僕の方が罪なのか。果たして世界とはそういうものなのか。いずれにしても、それからというもの、内緒話についてはより慎重になった気がする。



一方で、仕事での守秘義務なんかは別として、人の秘密というものにはなるべく関わりたくない。そこには偶然知ってしまったアブない秘密から、人の交際関係みたいなどうでもいい秘密まで重さの違いこそあるが、人に話してはいけないという点ではすべて平等だ。そして「秘密」という重しが付いた情報ほど記憶の底にしっかりと沈み、簡単に忘れることはできない。

例えば、かなり昔に当時親しかった女友達から水商売でバイトしている話をされたことがある。もう20年近く誰にも話してないけれど、彼女も今や立派なお母さんだから、きっとこれなんかも墓場まで持っていく話になるのだろう。あぁ、俺は死ぬ時にこんな記憶を背負っていくんだ…なんて思うと、人生に終わりがあることを実感して悲しい気持ちにもなる。

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たぶんストレスなんかも同じなんだと思うけど、大きなものがドスンとくるよりも小さなものを溜め込んでいく方が精神衛生に悪い。自分の中に秘密が蓄積するほど、口に出せないことが増えてしまって心に優しくない。

今も偶然見つけてしまった当の本人にも話せないような秘密がひとつ。人から内緒で聞いた大きな秘密がひとつ。ま、言わずの誓いをちゃんと貫きますけど、本当に他人の秘密は背負いたくないものだ。

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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