予約困難な「エルメスシアター 軽やかさの工房」を鑑賞! 手仕事ってやっぱり最高!!

“超にわか”で行ってきました〜

エルメスシアターに興味が湧く

つい先日、仕事で六本木を訪れた時のこと。東京ミッドタウンの地下で同行者を見送った後に壁の巨大広告を見ると「エルメスシアター」という催しを告知していた。館内にあるミッドタウンホールで開催しているそうだ。あのエルメスがやっている催しで、開催期間は6月12日から21日まで。入場は無料と太っ腹な企画だ。

わずか10日間限定のイベント。この日は次の用事があったので観に行けなかったが、最近は六本木に来ることが多いので、今週末にでも行ってみようかな…くらいの軽い興味を抱いていた。



そして今日。アートの情報をリサーチしていたら、またこのイベントの情報に突き当たった。ちらり目に入った情報では、こちら完全予約制で一回あたりの入場者数に制限があり、既に終了日まで予約がいっぱいの人気ぶりだそう。エルメスの特設サイトを確認すると、確かに既に予約が埋まっている。ただサイトには「現在、ご好評につきご予約がとりにくい状況となっております。キャンセル等で予約可能となる枠もございますので、こちらのサイトをご確認ください」という文言が。しかし、ここまで埋まっているともうノーチャンスだろうとすぱっと諦めることにした。

まさかのキャンセル発生で予約ゲット

ところが、しばらくしてブラウザに残っていた特設サイトの画面を消そうとした際。もしかしたら…という思いでページを更新してみたら、なんと今日最終の19時15分からの回が予約可能になっているではないか。時計を見ると既に18時40分。今いる銀座から会場の六本木までは自転車で飛ばしても25分はかかる。ただ、この感じだと週末に同じようにキャンセルが出る望みは薄い。確実に見るなら今が最大のチャンスだ。そう感じて作業の手を止め、六本木に向かったのである。

新橋、赤坂を抜けて六本木なだれ坂を駆け上がり、やや汗だくの状態でミッドタウンに到着。既に時間は開始10分前を切っている。地下のコンビニでお茶を買って一呼吸を置き、会場のミッドタウンホールへ。

しかしながら、エルメスという知名度に惹かれたのと、たまたま予約の空きを見つけた“ノリ”だけで来てしまったがゆえに予備知識はゼロ。展覧会なのか、ライブなのか、新作発表会なのかすら、まったく知らない。

イベントの正式名は「エルメスシアター 軽やかさの工房」というそうだ。「アーティストたちの『手』が織りなす詩的スペクタクル」とも書かれている。

エントランスの挨拶文を読むと、エルメスの2022年の年間テーマ「軽やかさ」にまつわる何かが見られるらしい。エルメスがやることなので素敵な世界を見せてくれることは間違いないが、自転車でかっ飛ばしてきた疲労で乳酸が溜まった頭に「軽やかさ」という言葉で浮かぶのは、悲しいかな、ヤマザキのダブルソフトくらいしかない(笑)。

導かれるままホールに入場すると、真っ暗な空間の中にポツンと何かセットらしきものが置かれていた。スタッフの人が「開幕までは会場を自由にご覧いただけますぅ」と言っているので、その何かにちょっと近づいて見ると、やはりそれはミニチュアでできたセットだった。部屋を模したセットのそばには、原寸大に近い馬の顔の模型が置かれている。このシュールな物たちは果たして何なのか。

一角には既に大勢の人が待っており、どうやらそこで何かが始まるらしい。きっと皆さん、しっかり予習をして数日前から楽しみにしてきたに違いない。何だか“にわか”で来てしまった自分に申し訳なさを感じなくもない。

そして予定の19時15分になり、ついに開幕。場内の空気が静まる中、目の前のステージには黒い服を着た人々が集まってくる。そして日本語による詩の朗読が始まり、ミニチュアステージを使った演劇が始まった。


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6つのシーンで構成される「軽やかな世界」

イベントの正体は「ペガサスと6つの軽やかさを探す旅」をテーマにした“手の演劇”だった。目の前で展開される演劇がリアルタイムで頭上のスクリーンに転送され、映画のようなハイクオリティの映像として映し出される。

物語は「反転した世界」「渡り手袋の飛翔」「サーカス」「だまし絵」「四つの鞄のオペラ」「無重力」の6つのシーンで構成されている。入場者は場内を移動しながら各シーンを鑑賞していくことになる。

ネタバレはできるだけ避けたいので、写真を交えてちょこっとずつ感想だけを述べていこう。

「scene.1 反転した世界」

セットを回転させて動物たちが宙に浮いた空間。

「scene.2 渡り手袋の飛翔」

次々とセットが転換する中、手袋の“鳥”たちが空を飛ぶ。

「scene.3 サーカス」

手のサーカス団が綱渡りなどを披露。



「scene.4 だまし絵」

遠近感の錯覚とシュールな“馬人間”が不可思議な世界を見せる。

「scene.5 四つの鞄のオペラ」

歌うケリーバッグの合唱がかわいい。

「scene.6 無重力」

ミニチュアセットと床に転がる二人の姿を融合して、浮遊感のある映像を見せる。

目の前で演劇が展開される中、スクリーンには空間を駆使した錯覚と、リアルなセットが組み合わさり、浮遊感や解放感のある軽やかな世界が映し出される。6つのシーンは、それぞれに映像として映し出された際にハッとするような仕掛けが込められている。クラフトマンシップを大切にしてきたエルメスの“手仕事”への思いが通じる素晴らしいショーだった。また、コンセプトこそ大きく違えど、ゴジラやウルトラマンなどミニチュアセットで撮影された特撮を見て育った世代からすると、どこか懐かしいものを見させられているような印象もあった。

なお、このイベントは上演中、全編撮影OKとなっている。

予約状況など、より詳しい情報については、下記の公式サイトにて確認を。

https://www.hermes.com/jp/ja/story/301746-la-fabrique-de-la-legerete/

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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