仕事における“知識ゼロ”の相手との上手な付き合い方

ボールペン、赤ペン、修正ペン。仕事に欠かせない道具

我々のようなフリーの立場だと、能力や経験値が把握できていない相手と働くことが少なくない。同じ社内の人間であれば、キャリアや社歴から能力が推し量れるけれども、外部の立場からだとそこら辺がよくわからないことが多い。よって、お互いが持つナレッジのズレが少なからず出てくる。そして、こちらが当たり前のことだと思っていても相手がそれを知らなかった場合に、「知らないこと」を納得させるのは、なかなか骨が折れる作業となる。



なぜなら「知らないこと」を教えるのは、何もない場所に「これが正しい」という知識を植え付けなければならないからだ。“知識ゼロ”の相手にしてみれば、言われていることが正しいのかどうかすら判断がつかないわけだから、たとえ自分を思いやったことを言われていたとしても、疑いの心が混じるのは当然だ。絶対的な立場だったら命令みたいに承伏させられるが、公平またはそれ以下の立場であると納得させるのが難しかったりする。

ただ、相手が「知らない」ことに対して負の感情を抱いてしまうと、自然とリスペクトを欠いた態度が出てしまう。例えば、同業種で転職経験がなく一社だけで純粋培養された人はその会社の“法律”しか知らない。教えられていなければ知っているはずもない。教えられていないことを「分かれ」というのは酷な話だ。知らないのは当然だと思い、穏やかな心を持って接するべきである。


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自分の話を納得してもらうには、やはり骨が折れる作業ではあるけれど、説得材料になるような前例を示し、本質的な理屈を用意し、言葉を尽くして説明するしかないのだろう。

無論、僕も知らないことを教えられる立場になることもあるので、知らないことを聞く時ほど会話のペースをゆっくりにして、柔軟な心を持って相手の話に耳を傾けることにしている。

ちなみに、フリーは独立した立場なので若い人なんかと仕事で関わっても何かを教える義務はないと僕は考えている。ただ、自分の若い頃を振り返れば、自分の会社の人よりもフリーの人たちに教えをもらった面が大きい。よって「ペイフォワード」の精神で、教えたがりおじさんにならない程度に言葉を尽くしていこうと思っている。

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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