いろんな面倒ごともトータルで考えてみると、気持ちが少し楽になるかもしれない

また春がやってきますね

この1週間は、いろいろ落としたり拾ったりの連続である。

まず仕事の用事で上野まで自転車ででかけた時、現地に着いてコートのポケットに手を突っ込んだら自転車の鍵と家の鍵を一緒にぶらさげたキーホルダーがない。自転車の鍵は、そこらで新しい鍵を買えばいいだけだが、家の鍵の方は管理人を呼んで開けてもらうのも面倒だし、何より不動産屋に行って作り直しが必要だからちょっとマズい。

コートのポケットはだいぶ深いので、勝手に落ちたという可能性は極めて低い。自転車の鍵を開けるところまで持っていたことを考えれば、ここに来るまでの間に失くしたことは確かなので、ポケットの中をガサガサやった場所があったかと記憶を辿ったところ、そういえばアキバで珍しいものを見つけた時にポケットからコンデジを取り出したことを思い出した。



とにもかくにも先に用事を終えてからその場所へ戻ってみると、やはりそこに落ちていて事なきを得た。落としてから2時間以上。人通りの多いアキバであることを考えると、歩道ではなく車道に落としたことが幸いしたのかもしれない。

そして何日後かの夜。登山シーズンに向けた体力づくりのため、ちょっと深夜に近所をウォーキングしていたら、横断歩道に近い車道の路肩に財布が落ちているのを見つけた。入れ物だけでも数万円はしそうな分厚い財布。推測するに、おそらく目の前のタワマンに住んでいる人が、タクシーから降りた際に落としたものだろう。

過去の同様の経験から、交番に届けても警察から持ち主へは連絡が行かないと知っていたので、中身を少し拝見して、すぐに連絡が取れそうなところを検索。適当なところを見つけて電話をかけ、早急に本人へ連絡してくれるようにお願いして翌日に交番へ届けた。

翌日。この日も日付が変わるくらいの時間にウォーキングをしていたら、昨日と同じ場所で今度は名刺入れを拾った。これもまた、ブランドものだ。名刺入れだから昨日の財布ほど緊急を要するものではないだろうけども、クレジットカードが入っているので持ち主は不安であろう。とりあえず、これも中身を見て、おそらく本人と思われる名刺の会社用メルアドにメッセージを投げたのちに交番へ届けた。2日後に本人からお礼のメールが来て一件落着。


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そして昨日は、夜までマクドナルドで作業した後に帰宅してスマホを見たら、電波がWi-Fi接続になっていない。おやおやこれは…と思ってリュックの中を見ると、やはりポケットWi-Fiがない。カバンの形状からすると道に落としたという可能性は低いので、十中八九、マックに忘れてきたのだろうと思って電話をしてみると、案の定、清掃の方が発見してくれていた。

このご時世、Wi-Fiなしでは一晩越えるだけでもいろいろと不便を感じてしまうし、忘れたにせよ落としたにせよ探しに出る必要が生じるところだったが、マックが24時間営業で助かった。戻るのは面倒だったが、運動の一環だと思い込んで重い腰を上げ、来た道を戻って無事救出。

失くした方では不安を抱えながら2回も来た道を戻ることになり、拾った方では2回も交番まで足を運ぶことに。何だか無駄な面倒ごとが多い1週間だった。そう思いながらも、失くしたものは比較的簡単に自分の手元に戻ってきたわけだし、拾ったものも簡単に持ち主との連絡が取れた上であるべき場所へ戻っている。特に失くした方については、落とし物なんて誰でもするし、見つからないことの方が多い。ひとつひとつは一銭にもならない余分な出来事だったかもしれないが、一連で見れば、結果はすべてうまくいっている。そんな風に考えていたら「物事はトータルで考えると、気持ちが少し楽になるかもしれない」って思った。



仕事でも、これに通じたことがいえる。とかく僕らみたいな働き方だと、自分の仕事を全体ではなく、一件一件の案件で見がちだ。コミュニケーションの面などにしてもそうだし、コストという面でもそうだ。非常にケチくさい話かもしれないが、ちょっと遠方に出張へ出て、やや値の張る名物を食べようかと思った時、「あれ、この仕事のギャラっていくらだったっけ?」と頭の中に帳簿が浮かんでしまう性分である。まぁ、しかし、ひとつひとつで物事を捉えていくほど視野が狭くなるし、幸せだと感じることが減ってしまうような気もする。

嫌なことひとつひとつを狭い目で見てくよくよしていても前向きな方向に向かうことは少ないだろう。いいこともあれば、嫌なこともあるのが人生だし、ある程度広い気持ちを持ちながら、いろいろあっても結果的にプラスだからこれでいいや…と思えるくらいのスタンスでいる方が、明るい自分でいられるような気がする。

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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