LOOPとかドコモの赤い自転車とか、シェアモビリティに対して思うこと

なんだか今月は不運続きである。家の前で知らない運送会社に絡まれるわ、スーパーでキムチ買ったら賞味期限が3日しかないわ、Xではフォロワー外の変なのに捕まるわ、ついでに久しぶりにブログ書こうとしたら新規投稿ができなくて、いろいろいじってたらログイン自体できなくなって直すまでの2時間くらい生きた心地しないわ…。
そういえば昔、細木数子先生が流行った時に家族が調べたら、僕は霊合星人というやつだったらしい。とても良いことが起こる時には極めて悪いことが起こる、みたいな。占いや迷信を信じない僕であっても、それは今までも今回も当たっているような気がする。好事魔多し。それゆえ、ここ数日、無駄なトラブルに巻き込まれないよう、いつも以上に身の回りを注意しているのだが、そうしていても不幸というのはあちらからやってくるものだ。
先日、ガンダムベースでガンプラを買い、ご機嫌で帰ってくる途中。勝どきに入ってすぐの交差点を曲がり、車道の路肩を自転車で走っていた時のことだった。
僕の横をするりと電動キックボードが追い抜いていく。電動キックボードといっても、都内を今走っているのは大半をLOOP社が提供しているものだから、LOOPと明らかにしてしまっても差支えはなかろう。それ自体は問題ないのだが、追い抜かれた直後、そのLOOPは僕の目の前を右から左に曲がり、あわや直進する僕とぶつかりそうになる。
こういうことを見越して僕は普段から急ブレーキのかけられる速度で走っているので事なきを得たが、側面ノーガードの電動キックボードに横から衝突すれば搭乗者が大怪我を負うことは必至だし、意外と車体が軽くて脆いスポーツタイプの自転車に乗ったこちらもタダでは済まない。ただでさえ交通量の多い都心。転んで車道に放り出され、うしろから車でもやってきたら、
おそらく命を落とす。
つーか、
コケてリュックの中のガンプラがバッキバキになったら、どうしてくれるんだ、この野郎!
…いや、失礼。
よって、もう少しで事故という体験に思わず「危ないだろ」という声が出た。
すると、曲がって路地に入っていったLOOPの方角から「お前が危ないだろ」という大声が聞こえてくるではないか。
えー、まさかの逆ギレですか。
今月はもう、そういうトラブルに飛び込みたくないんですけど…と思いながらも、こんなマナーの悪さで街中走られたらいずれ誰かが巻き込まれると思い、一言お灸を据えようと来た道を戻った。
乗っていたのは20代くらいのチャラそうな男であった。あっちもこちらの方に寄ってきたので「目の前を曲がったら危ないだろ」と改めて伝えると、「お前が交差点を曲がっただろ、それで〇×@〇※#*…」と意味不明な理屈を吐きながらLOOPのクラクションをプーと鳴らしてくる。そして、その後も何かを言う度にプープーと音が鳴る。
なぜ、お前がキレられるのだ、プー太郎。
俺は百歩譲っても一寸の罪もないぞ、プー太郎。
プープーとお前は屁コキか、プー太郎。
こういうケースというのは、自動車のドライブレコーダーのように記録が残っていないのでタチが悪い。言い争ったところで堂々巡りなので、いいところで話を切って帰ろうとすると、興奮で頭が混乱したのか背中の方から「ありがとう」と叫ぶ声が聞こえてきた。屁をこきすぎて使う言葉を誤ったか、プー太郎よ。

【最新ブログ-SUZUKISHO.com】
- 移動距離350キロ料金2500円の激狭深夜バスにて
- 高級傘の所有はNG⁉︎ 風の埋立地・カチドニアこと東京・勝どき
- 銀座でドン引きしてしまったインバウンドの驚愕モラルハザード
- ガチの静岡県民がきっと知らない? 静岡県人あるある
- 【なぜだ⁉】オリジン弁当に寄ったアルフィーのできこと
実は、こうした危険に遭ったのは今回が初めてではない。ちょっと前に近所を走っていた時も、シェアサイクルが同じように右側から追い越し、目の前で右から左に曲がってきた。その時も「危ない」と声を発したが、スポーツキャップを被ったヒゲ面の自転車は逃げるような速度で去っていった。
このLOOPや都心のシェアサイクルの大半を占めるドコモの赤い自転車など、数年前から増え続けるシェアモビリティには日頃から思っていることがある。それは所有責任がないシェアモビリティの利用者は、モノを大切にする意識が希薄だと感じられることだ。それは他人に迷惑をかける恐れがないシェアサービスであれば問題はないが、いざ交通分野となると、たとえ乗り物が壊れても自分のものではないという無責任さにつながり、ひいては多少荒い運転をしてもいいだろうというマナー意識の低下を起こしているように思えるのだ。
しかし、本人はそれでよくとも、安全を守って走る周囲にとってはたまらない。逆走自転車にぶつかる、無理な追い越し車に追突される、ながら運転と接触するなどの貰い事故に巻き込まれて、自分の自転車が壊れる上に怪我でも負わされたらたまったものではなく、今回のケースのように、記録が残らないような状態で自分に有利な嘘の理屈を吐かれでもしたら本当に無駄な損をするだけだ。
このあたり、僕たちのようなスポーツタイプの自転車には目を光らせ、盗難自転車の摘発には必死な警察にも問題があると思う。おそらく全国の中でもシェアモビリティの利用が屈指の多さを誇る地域だからこそ、そのあたりの取り締まりを強化しなければならないのではないだろうか。
“持たない”ことが最大のメリットであるシェアサービスだし、その便利さから受けられる恩恵も理解している。しかし事業者が利用者に所有と同様か、それに代わる責任を持たせなければ、いずれおかしなことが起こるような気がしてならない。

【about me…】
鈴木 翔
静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。