あのピザ店で見かけた不自然な言葉 「北南米」って言う?

普段からふと目に入った不自然な言葉に対して、どうでもいいことをあれやこれやと考えてしまう性格だ。例えば、先日ドラッグストアで買い物をした後に隣のドミノピザで目に飛び込んできたこれ。



おそらく大半の人が何も疑問を抱かないと思うけど、僕が気になったのはここ。



北南米編……北南米? 地理に多少強い俺もこいつはなかなか聞かない単語だぜ。

商品そのものは、カナダ、アメリカ、メキシコ、ブラジルそれぞれの国を代表する肉料理からインスピレーションを受けたピザが一枚にミックスされたものらしい。

メキシコはタコスと容易に想像がつくが、他の3カ国の肉料理ってなんだろう。アメリカはビーフステーキ、ブラジルはシュラスコあたりか。すると牛と豚はあるから、カナダはバッファローとか(ないない!)。うーむ、旨そうだけど、この年代になるとちょっと胃に堪えそうでもある。


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そこらはさておき、次のサッカーワールドカップも然り、これらの国でまとめるなら「北中米編」でいいんじゃなかろうか。あ、いや、それだとブラジルが入んないか。だとしたら、「南北アメリカ大陸編」とかにしないと誤解を招く気がする。確か、かつて懐かしの電波少年でドロンズがヒッチハイクした時だって企画名は「北南米編」ではなく「南北アメリカ大陸縦断ヒッチハイク」だったはずだ。

なぜなら「北南米」というと南米大陸の北部、つまりエクアドル、ペルー、ベネズエラ、ギアナ三国の国々を想像する人もいるだろうから、そのあたりの国を軽視しているような気もする。

北アメリカ大陸と南アメリカ大陸を合わせて「北南米」としたのだというのは分かるのだが、南北アメリカ大陸は地域に分けると北米、中米(カリブ海地域含む)、南米となるので「北南米」とすると中米が抜けた印象を感じる。



そもそも世界をテーマにするなら北米と南米をごちゃ混ぜにしちゃうのが無理がないだろうか。両方合わせて30以上の国があり、食文化も北米と南米、さらに南米の中でも結構違う。身近なところに例えるなら極東アジアと東南アジアをいっしょくたにひっくるめちゃうようなものだ。

おそらくプロモーションのしやすさから、日本人でも食文化を想像しやすいアメリカ、メキシコ、ブラジルを繋げたかったんだろうけど、ちょっと私のアンテナがビビっと反応してしまった言葉であった。

about me

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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