ゴッホの「ひまわり」も来日!「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」に行ってきた

職業で編集者・ライターをやっていると、どうもblogとの距離感がつかめない。仕事の癖で、どうしてもものごとのスペックを説明しがちになってしまう。ようやく最近になって、もっとライトなものでいいんだと感じるようになった。

そういうわけでブログも“3密回避”ということにして、原稿を書くときのような密度は少し忘れて、日々の生活実感を気楽に書いていきたい。

さて、Twitterでも触れたが、先日、所用で上野に行ったついでに国立西洋美術館で開催中の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」を見てきた。

コロナ禍以降の他の美術館の例に漏れず、入場は日時指定制とのこと。もう16時に近かったので、チケットサイトから16時半からの入場券をギリギリ購入した。

久しぶりの西洋美術館。世界遺産のコルビュジエ建築。

展覧会資料をもらっていたけれど、ゴッホの『ひまわり』が来ていること以外は、ほとんど予備知識なし。なんとロンドン・ナショナル・ギャラリーにとって世界初の大規模所蔵品展で、展示されている61点が日本初公開とのこと。

美術館に着いてから気付いたのだが、閉館は17時半。16時半からでは1時間しか見られない…。これはヌカった…と思ったけれど、美術館もそういうことを理解してか、少し早めに入場させてくれた。

館内はもちろん要消毒、マスク着用がルール。ちなみに展示室はボールペンNGなので、僕はいつも入場口で鉛筆を借りるのだが、こうした状況ゆえ「返却しなくていいです」と言われて、なんだか申し訳ない気分になってしまった。

当日券で好きな時間に入れるような開かれた気軽さはないけれど、入場制限があるのも悪くない。従来だとライン作業みたいな行列に加わらないと作品を間近で見られないことが多いが、これぐらいの混み具合だと、近くで見たり少し遠くに引いてみたり、一点一点の作品がゆったり見られる。

で、肝心な美術展の内容について。海外の美術館をテーマにしたこうした来日展の場合、印象派人気の高さから有名な印象派作品が全体の目玉になることが多い。

本展でも『ひまわり』が前面に推し出されており、最後の展示室には同じゴッホの『睡蓮の池』やドガ、ゴーギャン、セザンヌあたりの印象派画家の作品が並べられている。ゴッホの『ひまわり』は新宿にもあるが、厚化粧のおばさんみたい(笑)に花の黄色が厚塗りされた本展のひまわりの方が力強い印象だ。ただ、それらは主に20世紀以降に購入されたり譲渡されたりしたもので、イギリス絵画の歴史とのつながりは正直薄い。

確かにそれらも見どころなのだが、イギリス美術の発展を知ることの方が個人的には高い価値を感じた。各展示室の中には、イタリア・ルネサンス、オランダ絵画、スペイン絵画との繋がりをテーマにしている部屋がある。風景画や肖像画がもてはやされたイギリスにおいて、各地との交流が美術にどんな影響をもたらしてきたのか。ヨーロッパ絵画の歴史において大陸側とは違う視点があって面白かった。

特に、レンブラントの自画像の中でも最高傑作とされる『34歳の自画像』、肌の乳白色が美しいトマス・ゲインズバラの『シドンズ夫人』、中世ヴェネツィアの情景が浮かんできそうなカナレットの『大運河のレガッタ』あたりが印象に残った。

そして、いつものフェルメール作品に比べると、しれっと来日している感じな『ヴァージナルの前に座る若い女性』。もうフェルメールの現存作品のうち半分くらいは見ているはずだけど、そろそろちゃんとチェックしておかないと、何を見たか忘れそう。

最後の印象派ルームでまもなく閉館の館内放送が流れてきたので、ゆっくり観るならやはり2時間は必要。ちなみに、企画展に来たら一筆箋を買うのがマイルール。ネタに困ったら(笑)、過去のコレクションをここで紹介していきたいと思う。

それでは皆さん、良き週末を。

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