失敗できるのは若い人の特権 若さゆえの勢いを武器に

若さみなぎるスポット・原宿竹下通り

僕が「若さ」に嫉妬を感じること

今日はちょっと意識高い系な話かもしれない。

後悔のない人生を送ってくると、たとえば過去に戻ったとして同じくらいの楽しい生き方ができるという自信がないので、若さというものにさほど羨ましさを感じない。ただ、クリエイティブな現場にいると、若さが持つ「失敗できる」という特権には嫉妬してしまう。



僕は自分が参加する会議や打ち合わせでは、当事者意識を持つことが大切だと思っている。

自分で自分のプレゼンスを示さないと透明人間と同じような立場だけに、参加者の一人としてアイデアを発信したり、他人の意見にYes No以上の反応を示すことは大切だ。逆の言い方をすれば、ブレストなどのアイデアが求められる場でただ他人の意見を聴いているだけならば、自分がその場にいる必要はないと考えている。

しかしながら、ある程度の経験値があると、何でもかんでも言葉を振り回せばいいというわけではない。年を重ねるごとに発言に求められる精度は高くなる。瞬間的な勢いに任せて的外れな意見を言ってしまうと、ただ空気をぶち壊すだけの役に立たないおじさん認定されてしまう。

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それに対して若い人にとって勢いは武器だ。

たとえちょっと流れから踏み外した発言をしても、大抵は「あの子はまだ若手だから…」の一言で流される。

黙ったまま動かない石でいるよりも、転がる石になった方が障害にぶつかる数とショックが大きい分だけ叩かれて強くなる。よほどの才能がない限り、そっちの方が成長は早いと思う。

アスリートがそうであるように、練習で出せないものを本番では出せない。思考して、その考えをリアルタイムで言語化する力は一朝一夕で身につくものではない。会議や打ち合わせもそれと同じで、普段のブレストレベルの打ち合わせでも積極的に発言していないのに、重要局面で持ち得る実力を発揮できるわけがない。

だから当事者意識が薄く、聴く側に徹している人は「もったいないな」と思うし、会議後の内々の会話でああでもないこうでもないと言っている若手がいると「それ、さっきの場で言えばよかったのに…」と惜しいと感じてしまうこともある。

ゆえにブレストレベルの打ち合わせは良い練習の機会だ。会社員の頃は後輩に「的外れでもいいから、どんどん意見言いなよ」とアドバイスしていた。ただ、素質の無い後輩にとっては、ただの意識高い系発言にしか聞こえないだろうから、その助言が効く効かないは半々…いや、実際はそれよりも効果が低い。

年が若くても失敗を恐れて躊躇する人は老化が早い

一方で、そんなことを考えていると、クリエイティブな世界における「若さとは何か?」という疑問に差し当たる。それは果たして年齢だけで測れるものなんだろうか。



周りの同業者をみていても、それは違う。クリエイティブにおける若さとは「年齢的な寿命」ではなく「思考力の寿命」で測れるものだと思う。周りの流れに対して思考を止めてしまっている人はたとえ25歳であっても「若い年寄り」だし、常に物事を良い方向に持っていこうと思考を続けている人は還暦を越えていても若い。実際にそういう先輩を何人も見てきた。

前にも書いた通り、思考力というのはキャリアを重ねたからといって急に身につくわけではない。そして、若いうちは流れに任せて何となくこなせているつもりでも、年を重ねていくと思考の積み重ねの差は歴然と出てくる。特に管理者にはならずプレーヤーとしてできるだけ長く生き続けたいなら、できるだけ長くフレッシュな思考力を保ち続けて「小さくまとまらない」ことが大切だと思う。

そして、それは自分自身に対する戒めでもある。

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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