「自分、田舎者なんで…」という謎の謙遜(もしくは自虐)を聞いて抱いた違和感

中華街、楽しいよねー

今日は昨夜から徹夜で原稿を書いたその足で次の取材に関係する横浜の某所を見学。その足で六本木に移動し、趣味半分、仕事半分の目的で某展覧会を見るという、なかなかハードな一日だった。ナチュラルハイなテンションで乗り切ったが、もうぐったり。仕事モードに入れるエナジーの回復には5時間程度の睡眠が必要だろう。そして、そんなヘコヘコでかすかな余力しか

残っていない状態なのだが、何だか寝付けず。そんな時は本でも読むかこうしてブログを書くに限る。



話題は今日の昼間に遭遇したある出来事について。

今日は仕事の横浜の某所を見学し、その帰りに中華街へ寄り道をして遅めのランチを取ることにした。横浜ってあんまり来ないから、中華街でランチというのは久々の旅行気分でテンションアップ。ただ、特に昼間は観光地なので“おひとりさま”はやや浮きますが。

ネギそば、チャーハン、小籠包、ザーサイ、杏仁豆腐、5品のセットで880円。税込でも千円以下。
しかも競争激しいからか、手を抜いてないちゃんとした料理が出てくる。コスパ高め。
ただ、理想を言えば杏仁豆腐以外は一度に出てきてくれるともっと嬉しい。

そして僕が食事していると、サラリーマンと思しきスーツ姿のオジサンが二人で入ってきた。あちらも一仕事終えた後のようで、まだ夕方前だけど食べ飲み放題にしようかアラカルトにしようか迷っている。

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結局、食べ飲み放題にしたみたいで、次々と運ばれてくる料理たち。

すると、料理が揃ったところで、片方のオジサンが店内じゅうに聞こえるような大声で店員にこう言う。

自分、田舎者なんで知らないんだけど、

北京ダックってどうやって食べるの?

自分、田舎者なんで…って、ん〜、よく聞く枕詞ではある。謙遜のつもりなのかもしれない。

でも、田舎出身者としては

「その一言って必要ですか?」

って違和感を覚えちゃった。

北京ダックみたいな他所の国から来た料理の正しい食べ方なんて都会民だってほとんど知らないよ。

一方で、田舎に住んでいる人でも北京ダックの食べ方を知っている人はたくさんいるはず。



つまり、この違和感を言語化すると、「自分、田舎者なんで…」って一言からは田舎民は都会民よりモノを知らなくて当たり前っていうニュアンスが含まれていて嫌な気分がしたんだな。

まぁ、この場合はオジサンの自虐なんだろうけども。

僕は田舎者と都会民のハイブリッドなので両方の立場が見えるけど、田舎民が「田舎民なんで…」と自分を下げるのって、自ら好んで地方より都会の方が上っていう偏見を生んでいるようにも感じるんだよね。

都会民だって田舎者だって初めて食べるものの食べ方が分からないのは同じ。食べ方が分からない時は変な謙遜なしに普通に聞けばいいと思うのです。

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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