【4月から10円→12円に初の値上げ】うまい棒値上げのメリットを考えてみる
もくじ
今年の春から「うまい棒」が1本12円に
週末の朝にもかかわらず、とんでもないニュースが飛び込んできた。
うまい棒が4月から10円から12円(ともに税別)に値上げされるらしい。販売元のやおきんによる値上げの理由を要約すると「コスト上昇に伴い今後も商品の継続・安定供給を図るため」だそうだ。
いきなり月額1000円あげるダ○ーンに比べたら2円の値上げなんて大したことない…という人もいるかもしれないが、2割の値上げと考えると結構大きい。たとえば、1本10円ならば10万円の子ども給付金で10000本買えたのに、12円になると8333本しか買えない(1本ずつ買った時の計算)。これは喉に棒が突き刺さるような衝撃だ。インフレ率が20%上昇すれば、子どもたちの小さな家計を確実に直撃する。
しかし何でも悲観するのはよろしくない。そういうわけでポジティブ発想でうまい棒が12円になるメリットを考えてみた。
メリット①子供の財布と駄菓子屋のキャッシュレス化が進みそう
駄菓子というのは長らく10円単位の経済だった。僕が子どもだった昭和末期もそうだった。10円のうまい棒を筆頭に、チロルチョコが同じく10円、箱入りのフーセンガムが20円、ビッグカツやベビースター、ビックリマンチョコが30円…。近所の駄菓子屋なんかは消費税が導入された後も企業努力によりお値段は据え置きだった。なかには既に値上げされた駄菓子もあるが、代表的存在であるうまい棒が2円上がることで、駄菓子は10円単位の経済から1円単位の経済に変わる。そうなると子どもたちも今まで以上に小銭を持ち運ぶ必要が生まれるから、DX目覚ましい時代性を考えれば小さな財布のキャッシュレス化が進むのかもしれない。もちろん売る側も対応しなければならないから、駄菓子屋のレジもキャッシュレス化されていくのかも。
メリット②インド人のように2桁の九九に強くなれそう
駄菓子が10円単位の経済だった頃は、僕たちの勘定も単純明快だった。当たり前のことだけど、10円のうまい棒を5本買うと10×5で50円だ。だがしかし、12円になると5本くらいなら60円と簡単に弾き出せるが、果たして7本だとサッと出てくるだろうか。さらに12本では? 48本では?
このあたり九九を2桁まで習うインド人ならばラクラクと計算できそうだが、2桁同士の九九となると日本人は決して強くない。だから、うまい棒が値上げされると子どもたちの計算量が少し上がるかもしれない。
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メリット③100円で8本。偶数は何かと都合がいい
子どもが握りしめておやつを買いにいくお小遣いといえば、今も昔も100円というのが定番だろう。消費税が上がったからといって108円とか110円とかキリの良くない数字にはならないはず。
コンビニやスーパーでは、今は100円で9本買えるうまい棒が春からは8本しか買えなくなる。1本減るじゃないか…と悲観するかもしれないが、そもそも9のような奇数はいろいろと厄介である。
例えば少子化の今では、複数の子どもがいても二人きょうだいの家庭が主流だと思う。そういった場合、どちらかが100円で買ってきたうまい棒を二人で分け合うことになると4本ずつに分けて1本が余る。この1本の取り合いはきょうだいゲンカの火種となる(1本を二人で分け合おう…とならないのがきょうだいというものだ)。それはすなわちきょうだい間の格差を生む要因にもなりうる。
それにお店に2種類の味しか置いていなかった場合、9本だと“最後の1本”をどちらにするか非常に悩むことになる。コンポタにするかメンタイにするか。コンポタにしよう…いや、やはりメンタイだな。こういった生きるために本来いらない迷いはチリも積もれば大きなストレスに変わる。
つまり2で割れる偶数というのは、何かと都合がいいのである。
メリット④うまい棒のサステナビリティが高まる
そもそも昭和に比べて物価が上昇してきた中で10円のままというのが無理があったのでは。その間、原料の調達先を変えたり、サイズを変更するなど、いろいろと企業努力があったはずだ。値上げするということは、販売元に無理がない状態でうまい棒が生き残り続けていくということを意味していると思う。売る側にとっても買う側にとっても、うまい棒が持続可能的に存在し続けることが何より大切だと思う。
一人暮らしでは、小腹が空いた時のおやつとして駄菓子が活躍する場面が結構多い。なかでも、うまい棒とブラックサンダーは常々買っている相棒だ。ちなみに個人的うまい棒トップ3は、①めんたい味 ②コーンポタージュ味 ③サラミ味である。私はこれからもうまい棒を応援します!
【about me…】
鈴木 翔
静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。