「記者の七つ道具」を再構成! 僕の愛用品を紹介します

ペンは記者のこだわりを主張する数少ないアイテム

コロナ禍の影響で億劫になっていた“アレ”

最近、節目の誕生日を迎えたこともあり、ひとつ行ったことがある。

それは“記者七つ道具”の再構成だ。

コロナ禍に入ってオンラインでのやりとりが増え、人に見られる仕事が少なくなったために道具の整理がおろそかになっていたというのもある。



僕らの仕事はパソコンひとつあれば始められてしまう仕事だ。しかし著名人や経営者などにインタビューをする仕事をやっていたりすると、対面する相手の視界に入る道具選びも大切だ。年齢を重ねてくると、百円ボールペンとキャンパスノートでは、なかなか格好がつかなくなる。最近ではパソコンやタブレットを出して話を聞くのも普通になってきているけど、それだと“板状のもの”が相手との間に壁を作ってしまっているように見えるし、個人的にはペンとメモのオールドスタイルでいきたいと思っている。

充電器などガジェット用アイテムを入れるために買ったポーチがある。付属のストラップを付ければ肩にかけられるので、旅先などで宿からちょっと外出する際のサブバッグとして購入したものでもある。ただ、頻繁に出し入れする充電器はリュックの小ポケットに入れてすぐ出せる方がやはり便利なので、結局はポーチにいれなくなる。そういうわけでこれを仕事7つ道具用に転用することにした。

新たに購入したアイテムも含め、必要なものを揃えたら、整理に頭を悩ませなくてもぴったりと収まった。

それでは個々のアイテムを紹介していくとしよう。

ウォーターマンのボールペン

まずは何といってもボールペンだ。報道陣が多く集まるイベント取材に行くこともあるので、カバンの中身をガサガサとしているうちに無くしてしまうことも多いアイテム。そのため、どうせ無くすなら安物でいいと思っていたが、良いものを持てば簡単に無くすこともないのではと、自分への誕生日プレゼントとして、ちょっとお高めのボールペンを買った。

銀座の伊東屋で悩みに悩んで決めた一本がウォーターマンの限定モデルだ。速記が求められることもあるのであまり大振りではないものを選ぶ基準とした。パーカー、クロス、ラミーと何本か試させてもらったけれど、最後は長く付き合ってくれそうなフィーリングが決め手になった。

オロビアンコのペンケース

ポーチの中に入れているからペンケースは要らないのでは…と思うかもしれないが、インタビューの場だと机の上にさりげなくペンケースが置かれている方がサマになる。今使っているのは某商社のセールの時に格安で購入したオロビアンコのもの。

つまりイタリアンブランドのペンケースの中にフレンチブランドのボールペンという構成になる。ペンが2、3本入ればいっぱいという細身の形だが、学生時代のようにあれこれ入れないので、これくらいのサイズがいい。大人の筆入れ。

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LIFEの罫線ノート

2つ目は雑記用のメモ。急に記憶したくなるものはスマホに書き留めておくこともできるが、スピードを求められる時はやはり紙のメモが便利。新しいペンを買ったらノートも新しいものが欲しくなり、これも店で吟味してデザインと書き味の滑らかさを重視しながらLIFEの罫線ノートを選んだ。

なお、インタビュー等に使うメモは、別途このポーチの中には収まらないA6サイズのノートをハードカバーに入れて使っている。

オートメモのICレコーダー

これもそこそこ最近から使い始めたニューアイテムだ。液晶画面がなくICレコーダーとは思えないデザイン。実はスマホアプリと連動していて、録音データは文字起こしデータとともにスマホに送られてくる。つまりテープ起こし不要という優れもの。しかも文字起こしの精度は他のアプリより断然高いので、自分がやったインタビューであれば聞き起こしの必要すらない。早くも強力な“武器”になっている。ただし、液晶画面がないがゆえに録音中にしっかり作動しているか確認できないところがちょっと不満。

現場ではスマホのレコーダーアプリを予備として併用することが多いが、さらに予備の予備としてAmazonで格安で購入した、おもちゃのような小型レコーダーも携帯している。

TUMIの名刺入れ

フリーになった時に記念として購入し、結構長く使い続けているTUMIの名刺入れ。また、初対面の人との名刺交換でどんな名刺入れを使っているかは、相手へのファーストインプレッションにつながる。

名刺入れというと革か金属かという選択肢が多いと思うが、この名刺入れはTUMIのバッグと同じ素材を使っており、ビジネスマンに広く支持されるTUMIの堅実さみたいなブランドイメージをまとえる気がした。

富士フイルムのコンパクトデジカメ

最初から撮影まで任されている時は一眼レフを背負っているが、突然撮影を求められた時、しかもそれが記事掲載レベルで使う写真だったりする場合はコンパクトデジカメを持っていると便利だ。iPhoneのカメラで十分じゃん…と思われるかもしれないが、解像度等の都合で印刷物に使う写真はiPhoneではやや心許ない。

僕が使っているのは富士フイルムのXF10。これもAmazonのセール時に市場価格より大分安い値段で購入したもの。いろいろ検討する中で、一眼レフと同等の大型センサーが搭載されているという値段の割に高いコスパが気に入った。オートフォーカスの脆弱さが難点だが、マニュアルフォーカスしか使わない僕は気にならない。仕事の記録用でありつつ、SNSにあげる日常写真にも活躍している。



これで七つ道具の完成…と思ったら、あれ、ひとつ足りない。そういうわけで最後のひとつとして、ここに移動中等の暇つぶしに使うKindleを加えておこう。そのほか、もしもの時の不織布マスクと予備の使い捨てコンタクトレンズを入れているのがデフォルトの構成だ。

僕が使っているアイテムをさらっと紹介した。営業マンが時計や靴にこだわるように、記者という職業では道具が、人の性格やこだわりを印象付ける重要な部分であるような気もする。だからできるだけ堅実なものを選びたいというのが、一番のベースにあるこだわりだ。ちなみに撮影協力は、いつものマクドナルドでした。笑

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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