【衝撃!】近所のマクドナルドで目撃したマナー違反。チキンナゲットの空箱にアレを出して…
モラルハザードなんて言葉が叫ばれるようになったのはいつ頃だったか。個人的に初めて意識したのは21世紀に入るくらいの頃だったと思う。調べてみると、本来は保険業界の用語だったものが、常識や倫理観の欠如を指す言葉として転用されたらしい。
マナー違反もモラルハザードの一種といえるが、衛生観念が強く、民度の高い日本は元来、表に見えるようなマナー破りが起こりにくい社会だったと思う。
ところが昨今は自分らしさや多様性の尊重などによって“自分は自分”という個人主義が進み、斜め上を行くモラルハザードに遭遇することも少なくない。
先日、近所のマクドナルドで作業をしていた時のことだ。マクドナルドは基本的に他店で購入したものの飲食はNGだ。いや、マクドナルドのみならず、飲食店ならほとんどがそういう決まりだろう。
ところが、店員の見回りの網をくぐって、マックでは飲み物だけを頼み、別の店で買ったものや持参した弁当などを食べている人を見るのをよく見るようになった。
特に僕が座るような窓向きや壁向きの一人席は見回りの死角になりやすいので、自由にやっている人が割といる。
例えば、先日、窓際のカウンター席に座っていたら隣の席にやってきた青年。席についてバッグの中をゴソゴソとやっている。ああこれは…と、何がでてくるのか興味がそそられてしまうのだが、彼のトレーの上に出てきたのはコンビニのサンドイッチ。
その行動自体がそもそもNGだが、サンドイッチというのは輪をかけて理解不能だった。なぜならパンに肉と野菜が挟まっているハンバーガーも広義の意味でサンドイッチである。わざわざコンビニでサンドイッチを買ってくるくらいなら、ここでハンバーガーを頼めばいいのに。
百歩譲って、それが手作りのサンドイッチなら節約という観点で理解できなくもないが、マックのハンバーガーとコンビニのサンドイッチではコスト的にもさほど変わらないから、そのチョイスは謎だ。仮に「ハンバーガーよりサンドイッチの方が野菜が多くてヘルシーだから」ということなら、わざわざマクドナルドに入らなくたって、コンビニでコーヒーを一緒に買って近くの公園なんかで食事を済ませた方がお財布的にも安上がりで済む。
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別の日にはこんなこともあった。こちらも窓際のカウンター席に座っていた時のケース。今度は隣にきた50歳過ぎくらいのおばさんだ。
座るやいなや、バッグの中をゴソゴソ。ビニール袋をまさぐる時のシャカシャカという音が聞こえ、本人は隠れてやっているつもりだろうが、隣にいる僕には、少し高級そうな「唐揚げ弁当」が見えてしまった。
か、唐揚げ弁当だと!?
どうして、よりによって唐揚げ弁当が食べたくなっちゃったんだろう。それは見つかるリスクの高いここでコソコソ食べるよりも、家で堂々と食べた方が絶対においしいだろうに…。
さすがに机の上に弁当を広げるのはマズいと思ったのか、唐揚げだけを取り出そうとしている。バッグの中にあるビニール袋から弁当の蓋を少しだけ開き、空になったチキンナゲットの箱に唐揚げを取り出しているギクシャクした姿は、明らかに不自然だ。
チキンナゲットを食べた後に鳥唐揚げも食べるのかい…
とか、
そんなコソコソやって飛んだチキン野郎だ…
なんていうツッコミはもはやどうでもいい。僕の隣では今まさに、マクドナルドにおいて箸で唐揚げを食べるという暴挙が行われているのである。
見ているのも不快だったが、さらに困ったのは、その唐揚げ弁当が比較的作りたてだったことだ。強烈な唐揚げの匂いが、こちらにやってくるのだ。
そもそもマックの店内は、ハンバーガーやらフライドポテトやらの脂っこい匂いが充満した空間である。しかし、それらは本来そこにあるものとして、身体が受け入れている匂いだ。その上に、そこに存在し得ないバッドスメルが漂うとこれほどまでに嫌な気分になるものか。ある意味でそれは、人生における新たな知見の獲得でもあった。
隣にいる僕の迷惑なんぞお構いなしに、バリバリと唐揚げを食べるおばさん。2個では足りず、3個目の唐揚げを取り出すおばさん。唐揚げだけを食べてしまい、残った白米はどうするのだろうかと心配にさせるおばさん。人生において、無知は最強の武器であり、無神経は無敵であると改めて教えられた出来事だった。
上の二人は、マックで何らかのメニューを買うという最低限のところをクリアしていたが、何も買わずに場所だけを使っている“猛者”を見かけたこともゼロではない。日本のように綺麗な公衆トイレに期待できない国では、急な尿意が来たら近所のファーストフード店に駆け込め…というのがセオリーである。ただ、それはあくまで緊急時のことで、マックにせよコンビニにせよ、イートインスペースは自店の商品を食べる場所として提供されている。そこを誰がどう使おうと自分にさえ迷惑がかからなければどうでもいいことだが、真面目に利用している身からすれば、近くで弁当なんかを食べている姿を見るのは、あまり心地よい気分ではない。
まぁ、そんなことを言っている僕も、パソコンを開いて数時間長居しているわけだからモラルハザードと言われたら反論のしようがない。ただ、なるべくお金を落としてお店の営業にちゃんと貢献しているので、どうか甘めに見てください。
【about me…】
鈴木 翔
静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。