フリーランスの編集ライターをしていて意外と大変なこと

短パンはプライベートだけ

僕の髪型遍歴

夏が来て、樹木も葉を青々と茂らせる季節、僕の髪もぴよーんと伸びてきた。

今月もそろそろ散髪の時期が来ている。

誰も興味がないであろう僕の髪型遍歴。子供の頃は丸刈りからスポーツ刈り(←今もそういう言葉はあるのだろうか?)へ。高校の頃も高速が厳しい学校だったから耳がしっかり出る短髪だった。そして大学に入ったばかりの頃、仲の良かった高校時代の同級生から「茶髪にしたら垢抜けて見えるよ」と言われて、なんかその田舎者丸出しの「髪染める=垢抜ける」という考え方への反発もあって色を明るくしたことはほとんどない。



なんとなく変わったのは大学2年になってから。その前に勤めていたちょっとお堅いバイトを辞めて、高校時代から続いていた髪型の縛りが無くなった。

どんな髪型にしても文句を言う人はいない。我自由を得たり…だったのだが、普通の学生に髪型へ余分なおこずかいを使う余裕なんてない。そういうわけでやれることといえば、ただただ髪を伸ばすだけ。結果、冬までに肩まで届くほどのロン毛になり、そのロン毛を携えたままゼミのインド研修に参加。インドで男子のロン毛はなかなか目立ち、帰国後そのまま地元に帰省して成人式へ。インドで買ってきた黒いシャツにメタリックブルーのネクタイ、そしてロン毛…。地元民たちから「ホストか!」ってツッコまれたのをよく覚えている。


それからはいろいろやった。ベッカム様の影響で流行ったソフトモヒカン、周りからだいぶ不評だったけど本人は結構気に入っていたくるくるパーマ、サイドがふわふわとしたツーブロック、ショート、ミディアム、ロングと長さもそれぞれ。情報誌とかやっている頃は僕よりチャラい人が周りにたくさんいたので、それが許された。

今はスタンダードなミディアムカットか、変化を付けたとしてもお行儀の良いツーブロックのどちらかだ。自ら好んでやっているというより、仕事柄あまり個性的な髪型にはできないというのが実際の事情で、昔に比べるとあれこれ考えなくて楽な反面、髪型を少し変えて気分転換したいような時はつまらないと思う。

T.P.Oが多すぎる…

髪型だけでなく、仕事のTPOに合わせて適切な服装を心がけているのは昔から変わらない。場所や目的にそぐわない服装で出かけて第一印象だけで取材相手に悪印象を与えたら、その時点で仕事がうまく運ばない可能性が高くなる。

それに場違いな格好で取材に行くのは同行してくれる人にも恥をかかせることになる。実際の経験を出すと、かつて上司にアウトドア好きの人がいたのだが、ややお堅い打ち合わせの席に同席した際、ジャケットを羽織っていった僕に対して彼の服装は全身マムート。マムートには何の罪もないが、これではどちらが上司か分からないし、一緒にいて恥ずかしい気持ちを覚えた。

こんなケースの場合、もしも打ち合わせ相手がアウトドア好きならば「趣味が合って意気投合」なんて方向に転ぶかもしれないが、そんなのは博打に近い。だから自分のプライドを下手に貫くよりも「誠実な格好をしていけば損はない」というのが、僕の経験則のひとつだ。



よって、髪型の方はいつも同じでも、服装は場面に合うアイテムをそれぞれ揃えておかなければならない。これは、いろんなジャンルの仕事をしているからこその悩みだ。

インタビュー取材だけでもお堅い企業に行く時はスーツが必須なのに対して、新しい風土のベンチャー企業や著名人インタビューの時はビジネスカジュアルくらいのラフな服装がふさわしい。美術関係の仕事の時はちょっと自己主張強めのスタイルが必要だし、旅行系でも何日かのロケになる時は携帯性や耐久性がいい実用的なアイテムが好ましい。アウトドア取材をするとなると登山靴やリュックなどのアイテムも必要になる。考えすぎだろうけど、そんなこんなでいろいろ揃えていくと、おこずかいがいくらあっても足りません(泣)。

資格が必要な仕事ではないし、パソコン一台あれば始められるような参入障壁が低い職業ではあるけれど、風呂敷を広げれば広げた分だけ対応すべきことも増えてくる。まぁ、他人からの印象よりも自分が恥をかきたくないからやっていることなんだけどね。そのあたり無神経な人間になれれば、よっぽど楽だろうなと思うよ。おわり。

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。<br>出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済など様々。これまでの経験値から「たとえわかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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