映画『鬼滅の刃 無限列車編』の簡単な感想(にわかでスミマセン)

コロナの不安があろうとなかろうと、そもそも僕は人混みに行くのが好きではない。そんな性格なので、今も週末は混み合うことを予想して、金曜のうちに豊洲の映画館で『鬼滅の刃 無限列車編』を見てきた。

去年からジワジワとブームが広がり始めて、アニメ版はサブスクでも配信されていたので既に鑑賞済み。アニメから入ったものは基本的にアニメで見るようにしているので、原作は読んでいない。感想をTwitterでつぶやこうと思ったけど、まだ観ていない人には知りたくない情報も含まれると思い、ここで書くことにした。



ネタバレは避けたいので話の内容には触れない。単純に見終えた感想を述べると、普通に面白い作品ではあった。しかしながら、今回の映画は原作から独立した特別編ではなく、原作とひとつなぎの中のエピソードということもあって、これがすべての終わりじゃないと思うとやや物足りなく、ついでにいろんなことを深読みしながら見てしまう。

もう原作が終了しているということはアニメもある程度は終わりまでのグランドデザインが描けているはずだ。今回の映画のサブタイに「無限列車編」と付いているのも、いずれ、もう一度テレビシリーズを挟んだ後に「最終決戦編」のような第2弾映画が作られることを何となく暗示している。そうなるとこのブームはアニメ発信のものだと思うから、“ラスボス”の鬼舞辻無惨をネタにするのはまだ早く、多くのにわかファンを置いてけぼりにしているような気もしなくはない。

政治家も人気に便乗するくらいのブームになっているだけに、客層の年代も小さな子供から高齢者までさまざま。いわゆるガチ勢のアニメマニア、僕のようなライトなアニメ視聴者、普段は話題作くらいしかアニメを見ない層など、いろんなレイヤーの人が混じっているから、そのあたりで価値観が違ってくる作品だと感じる。

例えば、上映中から大人のすすり泣く音がそこら中から聴こえてきたのだが、確かに家族の絆や人の生死が関わる涙モノの要素があるとはいえ、普段からそこそこアニメを見てきた僕からすると、この手の少年バトルもの作品に泣けるほど感情移入できることがやや不思議に思えた。僕の中では今年のアニメだと『あひるの空』の33話だったり、最近観たばかりの『メジャー2nd』の最終回の方がよっぽど泣けた(笑)。おそらく、このブームから入った多くの大人からすると、この映画は細田守作品や新海誠作品と同列的な受け止め方なのかもしれない。もちろん人が何に感動するかはその人次第なので、そうした反応を否定するつもりはまったくない。

一方でバトルシーンなどの迫力は抜群で、「全集中の呼吸」から繰り出される必殺技は迫力満点。劇場の音響設備の中で見ると一層見ごたえがあった。また、僕の周囲でも「映画だけ見ても理解できるのか」ということが話題になるけど、やはりできればテレビシリーズを見てから行きたい。忙しい人はせめて第1話だけでも見ておくと、作品の感動が違ったものになるはずだ。

ここまで見てしまうとさらに続きが気になるのだが、続編はまだ未定。おそらくテレビアニメの第2期に続いていくのだろうけど、何も情報が発表されていない。ドラゴンボールど真ん中世代からすると、半年や一年単位で一旦終了して、第1期、第2期と分かれるのは何だかじれったい。原作を読んでしまえばいいんだけど、それはそれでアニメのお楽しみが半減するというのもジレンマだ。

今年は話題作の公開中止や延期もあって寂しい映画業界だったけれど、来年はエヴァンゲリヲンやるろうに剣心の完結編、007の最新作など楽しみな作品が多い。また映画館に通う日が増えそうだ。

それでは。

《追伸》鬼滅の刃の聖地巡礼で、次の旅はウユニ塩湖にしようかな。おっと、ネタバレ〜。


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