僕が今、Netflixでフィリピン映画にどハマりしている5つの理由

巣ごもり生活でフィリピン映画にハマる


外出自粛の風潮の中、休日も家にいる時間が長くなって、家で料理を楽しんだり、こうしてブログを書く時間が増えた。そうなるとテレビを見る時間も増えた…となりそうなものだが、それは減っている。

なぜなら、きっと誰もがそう思っているように今や報道番組もワイドショーもずっとコロナコロナコロナのコロナ一色。会社員に比べれば拘束される時間が少ない分、そういうところから垂れ流される情報に頭の中を埋め尽くされると別の意味でコロナ病にかかってしまう。マスク姿の人々やアクリル板なんかを家に居てまで見たくないので、バラエティ番組をつけることも減った。



そういうわけでテレビをつける機会といえば、大半はサブスクで映画やアニメの見逃し配信を見ることが中心になっている。ただ、映画はこのコロナ禍で新作の公開も止まっていることもあり、方がやハリウッド系は新作の配信がなく、過去の大作は大体見てしまっているので興味をそそるものが少ない。韓流は財閥とか複雑に絡みまくった人間関係とか、どの作品にも共通して流れる独特の世界観はずっと見ているのがちょっと厳しい。

そんな中で最近ハマっているのがフィリピン映画だ。「フィリピン映画なんてどこで見られるんだ?」と思う人が多いかもしれないが、最近のNetflixはタイやインドネシアなど東南アジア系映画の配信に積極的で、フィリピン映画もかなりの作品数を日本語字幕付きで配信している(たまに急に字幕が消えるのが悩ましいところだが…)。サイトを開いて「フィリピン」で検索すれば結構な数が出てくるはずだ。こうした映画産業ではマイナーな国の作品が見られるのは、サブスクの普及がもたらした恩恵のひとつだと思う。

あくまで僕の直感になるが、フィリピン映画の面白さを挙げるとすれば次のようなところだ。


僕が感じるフィリピン映画の魅力


【魅力①】
日本人にとって“近くないけど遠すぎない”距離感

日本からもそう遠くないフィリピンだけど、歴史的にスペインやアメリカとの関わりが深い国だからか、作品の雰囲気は欧米の映画に近い。カメラワークや空間の使い方はヨーロッパの映画的でおしゃれ。それでいて人物の描き方や心情表現などの世界観は日本映画に通じるところがある。例えばハリウッド映画を見ていると、ふとしたジョークで「え? いま笑うところだった?」みたいに日本人からすると違和感を感じる時があるけれど、フィリピン映画はほとんどの場面に共感が感じられる。そんな“近くないけど遠すぎない距離感”が一番の魅力だと思う。

【魅力②】
先入観ゼロで見られるからこそのワクワク感

ハリウッドや日本の大作は事前に大々的に告知されることが多かったり、最近は原作ものの映画が多かったりで、望んでいなくても周辺情報を頭に入れてから見ることが多いけど、フィリピン映画は作品紹介の文言以外ほぼ事前情報ゼロ。よって次はどうなるのだろうというワクワク感がある。また、俳優のこともよく知らないので、話の中に集中できる。

【魅力③】
気持ちが“なかなか通じ合わない”もどかしさ

Netflixで見られるフィリピン映画の多くはラブストーリーやラブコメディが中心。どの作品にも共通しているのは、二人の気持ちがなかなか通じなくて見ている側がもどかしくなってしまうところ。そして心の揺れ動きをじっくりと描く。展開を急ぎすぎず、見ている側が理解できるスピードで二人の関係がゆったり描かれるところに引き込まれる。


【魅力④】
家族の絆や友情の描き方がきれい

家族を大切にする国民性からか、どの作品の中にもだいたい家族の存在が絡んでいる。両親のために悩んだり、兄弟を大切にする気持ちがあったり、その中で家族を演じる脇役が良い味を出してくる。決して美男美女ではない人たちが場面場面で主人公に結構重要なことを言ったりして、ラブストーリーであっても家族の絆の描かれ方に感動したりする。友情の描き方も同様で、主人公には大体「変わり者」の友人がいて作品の中に笑いを添えてくれる。

【魅力⑤】
日本がまだ知らない美男美女の発見

やはり主人公を演じる役者たちの魅力も欠かせない。世界的に知られているフィリピン人俳優はほぼいないので、掘り出し物のスターを探し出すような感覚になる。多民族国家なので、アジア系の美男美女もいれば西洋人的な美男美女もいる。例えば、僕が気になっているのは、俳優ならダニエル・パディーリア、女優なら、キャスリン・ベルナルドとスー・ラミレス。数々のラブコメで共演しているダニエルとキャスリンは実生活でもパートナーなんだそう。

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そして、もうひとつの魅力は何といってもフィリピンの景色の美しさだろう。マニラの素敵なスポット、島国に欠かせない碧い海、そしてどこかヨーロピアンな空気が漂う家庭の雰囲気。遠くへ旅ができない今だけど、またフィリピンに行きたい気分にさせられる。



僕がおすすめするフィリピン映画をご紹介


続いて、僕がここまで見たNetflixのフィリピン映画からおすすめしたい作品をネタバレなしで3つ紹介しよう。

【おすすめ①】
『母の面影が語ること』(2021)

【あらすじ】
幼い頃、両親のすれ違いによって突然母親と離れることになった主人公。やがて実業家となり、長い間音信不通だった母と25年ぶりに再会するが、時間の溝を埋める前に母親が急死してしまう。残されたのは自分の手元に届いていなかった母からの手紙。その記録をもとにモロッコを訪れた彼は、母の養女と一緒に自分の知らなかった母親の人生をたどり始める。

【感想】
モロッコを舞台にしたNetflixのオリジナル映画。ビジネスの世界で無機質な生活を送る主人公は、母親の足跡と遺したものを知ることで徐々に優しさを取り戻していく。そして、自分よりも母親のことを知る養女との間に生まれる友情にも感動する。ヒロインを演じるスー・ラミレスのハリウッド女優を凌駕しそうなくらいのかわいさも見どころだ。


【おすすめ②】
バルセロナ:ある愛の物語

【あらすじ】
亡くなった恋人への思いを抱えたまま、スペイン・バルセロナで建築を学ぶエリー。ある時、彼は電車の中で昔の恋人とそっくりの女性・ミアを見かける。ミアもまた過去に傷を抱え、人生をやり直そうとフィリピンからバルセロナにやってきていた。

【感想】
ダニエル・パディーリア、キャスリン・ベルナルド共演による、スペイン・バルセロナを舞台にした大作ラブストーリー。お互い好意を寄せつつも、エリーの元恋人への想いが邪魔をしてなかなか結びつかない二人の関係がじれったい。ミアはしっかりものの元恋人と違って何をやっても失敗ばかりの“ドジ子”。異国の地でやり直そうとする彼女のがんばりから、スペインへ出稼ぎに出るフィリピン人の実情も知れる。



【おすすめ③】
恋に落ちずにはいられない

【あらすじ】
エリートの恋人にプロポーズされたガブだが、実は自分が過去のあるミスで別の男性・ドスと結婚していたことが発覚。ドスをつかまえてどうにか離婚を成立させようとするガブだが…。

【感想】
こちらもダニエル・パディーリア、キャスリン・ベルナルドの共演作。重たいテーマも多いフィリピン映画だが、この作品は最初から最後まで笑ってみられるラブコメディだ。上の2作は外国が舞台の中心だが、こちらはフィリピンのおしゃれな都市風景を堪能できる。また、物語の中にはセブ島も登場。フィリピン文化における家族や友人との絆の強さも垣間見られて面白い。


まとめ

日本ではほとんど注目されることのないフィリピン映画。きっと韓流好きの人なんかも見たらハマるだろうし、今後、国内でブレイクするかも。僕もまだ見始めたばかりなので、次にまた良い作品を見つけたら、ここで紹介したいと思う。それでは。

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。
出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済など様々。これまでの経験値から「たとえわかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。



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