「ビッグボス・新庄監督は案外うまくいくんじゃないか」と感じる、ただひとつの理由

僕が感じる新庄監督の魅力について

今日は珍しくスポーツネタを。

先日、北海道日本ハムファイターズの新監督、いや、ビッグボスに新庄剛志氏の就任が決まった。指導者としては何も結果を残していない現時点の評価では「名より実」を取るのではなく、彼の人気やスター性にあやかった「実より名」を取った形と見ていいだろう。

正式契約後に行われた記者会見を見る限り、答えづらい、あるいは答えられないところは冗談で交わしていた印象がある(彼の場合、その奇想天外な一言が“新庄劇場”として追い風になってしまうのが凄いのだが…)。その上、コーチ陣の組閣も発表されていないので純粋に野球という面でどんなチームに変わるのか見えないが、僕の中では「新庄監督は案外うまくいくんじゃないか」と感じる、ただひとつの理由がある。



新庄監督に期待するほとんどの人が、その理由としてチームのムードの改善やエンタメ性などの「明るさ」を挙げる。そのほかに、元プロの中には「技術に関しても実は高い理論を持っている」と意外(?)な指導力そのものを推す声もある。もちろん、さまざまな意見を否定するつもりはないが、僕は常人に持ち得ない彼の「決断力」が新庄監督最大の魅力だと思う。

先日の会見の質疑応答において「監督を受けるかどうか相談した相手は?」という質問に対し、新庄監督はこう答えた。

 「いやもう、相談は僕、するタイプじゃないんで。僕の人生は相談する人なんかいません。相談する人はもう自分自身なんで、即行動に移します。僕自分で決めます」 

そうなのだ。この人は、おそらく今までずっとどんな大事なことも自己の意思決定だけで決めている。阪神時代の引退騒動も槙原寛己から打った敬遠球のサヨナラヒットも、メッツへのメジャー遺跡も北海道への日本帰還も、そしてバリ島への移住も。誰かに聞けば「やめておけよ」と言われるようなことも自分の純粋な意思決定に従い、それが結果として良い方向に転んでいる。

決断力は信頼力につながる

何かの本に書いてあったが、リーダーにとって重要な3つのポイントは「先見力、決断力、説得力」だという。先見力はまだわからないし、説得力についても凡人が聞いて納得できる話術があるかは未知数だ。ただ、これまでの生き方を見れば、きっと決断力については、ずっと野球界で生きてきたしがらみのある人たちに比べたら、相当高いものを持っているだろう。ただ決断力が高い監督なら他にもいるかもしれないが、他の人から出ないような答えを瞬時に弾き出して言語化できる。そういう人だと思う。

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ビジネスの現場でも「この人に聞けば、すぐに確かな答えが出る」という上司は信頼が厚い。逆に相談してもなかなか答えが出なかったり、周囲の目を気にして煮え切らない返事をしてくる上司は悩ましい存在だ。つまりリーダーの決断力は部下からの信頼力にもつながる。きっと新庄監督も選手たちに自分の考えを瞬時に答えられて、自分にわからないことがあれば信頼を置くコーチにサッと任せられる。そんなリーダーになりそうな気がする。そして彼の決断力がチームの中で良い方向に運べば、日本ハムは強いチームに変わっていくのではなかろうか。

いずれにしても、いつの世も常識を変えてきたのは「奇人、変人、外人」であり、最近は野球の世界でも、大谷翔平という二刀流の“奇人”がメジャーリーグの常識を変えた。だから新庄監督のような一種の“変人”が只の変人監督で終わってしまうのは惜しい。今は就任後のご祝儀で話題先行の報道が目立つが、願わくばこの追い風のまま良いシーズンを迎えて欲しい。

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済など様々。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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