勝どきマクドナルドの感想。タッチパネル注文がすごい!?

勝どき駅前を見晴らす窓際席がなかなかよい

銀座、新橋という繁華街まで自転車で10分という場所にありながら、食事や買い物の面でいろいろ不便が多い、陸の孤島・勝どき。大きなショッピングモールができたら町の商店街が衰退するのと同じで、タワマン中心にそこそこの人口があっても、銀座が近くにあるため、必要以上に足元の商業が栄えないのである。

まぁ、その適度な不便さが気に入って、ここに長らく住んでいるわけだが、作業に使えるようなカフェがないことだけは、ずっと不便に感じていた。



引っ越してきた頃には勝どき駅に電源の使えるタリーズがあったのだが、コロナ到来前くらいに閉店してしまった。その近くにはドトールがあるのだが、席数も少なく、パソコンを開くのがやっとという一席あたりの狭さが落ち着かない。

そういうわけで、大体は銀座か新橋、もしくはトリトンスクエアあたりまで足を伸ばしていたのだが、この春、勝どき駅前に待望のマクドナルドがオープンした。



オープン初日に行ってみたら、あれ、

レジがない…。

いや、厳密に言うとカウンターの隅にちょこっとひとつだけレジがあるんだけど、客は店入ってすぐ横にある大きなタッチパネルで注文している。

このパネルは、随分前からヨーロッパのマックなんかでよく見たので知っているし、使ったこともある。ただ日本で見かけることは少なかったので、キャッシュレスとか非接触とか、新しいスタイルを謳った店舗なのね…と思った。

レジの方は誰も立ってないので、あぁ、このパネルを使えってことかと列に並んだが、2台とも前の人がパニクっていて、待てども待てども一向に順番が回ってこない。うーむ、これはたまらん。僕はただ、コーヒー一杯を頼みたいだけなのだ。

後ろで待っているのだが、急ぐというよりも、むしろ楽しんじゃってる感じで、まだ時間がかかりそうなので、レジの方に行ったら「こちらでもご注文どうぞ」と店員が出てきた。

最近もある同業者から「思ったことすぐ口に出す」と指摘されたばかりだが、ここでも「あれ使うより普通のレジの方が回転早くね?」と言ったら、「みんな、初めてだから触りたいんでしょうね」と店員のおばちゃん。スマホが普及し始めたばかりの頃でもあるまいし、今どきタッチパネルも珍しくなかろうと思ったが、我々はまだ、非物理的なボタンを見ると好奇心が湧くという性質を捨てられずにいるのかもしれない…と思ったとか思わなかったとか。

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全国どこでもマクドナルドはマクドナルドなので店の中身に詳しく触れることはしない。ただ、オフィス街にある銀座や新橋のマックと比べると明らかに客層が異なり、こちらは子連れママや学生、シルバーの割合が多いため、いろんなところに店員の気遣いが感じられて、ホスピタリティが高い印象を受ける。

また、2階と3階にある窓際のカウンター席は眺めもよく、いわゆるノマドワーカーには恰好のスペースだろう。最近はカフェもファミレスも深夜前に閉まってしまうが、ここは深夜2時まで開いているというのも、夜の作業場を探す人には嬉しいポイントだ。

それにしてもマックって客寄せが上手い。なぜなら、勝どき橋を渡ると視線の先に赤い看板が見え、歩道からだとちょうど視界の正面にすっぽり収まる。例えば、築地まで遊びに来たら多くの人は勝どき橋を歩いて帰るだろうから、どこかでひと休みとなった際に「m」の看板を見つけたら、自然と吸い寄せられていくだろう。



ちなみに開店してから1週間ほど経ったらタッチパネルの列は消え、レジの方に行列ができていた。やはり珍しいのは始めのうちだけで、マックくらいの支払いなら現金がいいという人が大半なのだろう。僕も実際にタッチパネルを使ってみたが、注文完了に行き着くまでに5つくらいのステップがあり、慣れればレジより便利なものの、デジタルに拒絶反応を示すような方が使いこなすのは難しいだろう。



とりわけ、二階以上にしか席がなくて、来店時には席が決まっていない人がほとんどなのに「席までお持ちしますか?」という選択肢は要らないと思うし、サイドメニューを推してきたり、ポイントカードの有無を聞いてきたりするのはなかなか煩わしい。メニュー選択から支払いまで3ステップくらいが好ましい。いずれにせよ、そのうち、レジが2つ、3つと増えていくと予想している。

何より銀座や新橋まで足を伸ばさなくてよくなったことが嬉しい。なお、よく出没すると思いますが、見つけても声はかけないでください。笑

【about me…】

鈴木 翔

静岡県生まれ。東京都中央区在住。出版社や編プロに務めた後に独立。旅好きでこれまでに取材含めて40カ国以上に渡航歴あり。国際問題からサブカルまで幅広く守備範囲にしています。現在は雑誌、実用書などの紙媒体での編集・執筆だけでなく、WEBライターとしても様々な媒体に関わっています。ジャンルは、旅、交通、おでかけ、エンタメ、芸術、ビジネス、経済などノンジャンルでありオールジャンル。これまでの経験から「わかりにくいものでもわかりやすく」伝えることがモットーです。

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